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相続財産管理人とは

1 相続財産管理人とは

相続財産管理人とは、家庭裁判所により選任される、相続人のあることが明らかでない相続財産の管理人です。

民法(明治二十九年四月二十七日法律第八十九号)

第九百五十一条  相続人のあることが明らかでないときは、相続財産は、法人とする。  
第九百五十二条  前条の場合には、家庭裁判所は(・・・)請求によって、相続財産の管理人を選任しなければならない。

このように相続財産管理人は「相続人が明らかでないとき」に選任されるのが原則なのですが、例外的に次のような場合も相続財産の管理のために選任されます。

  1. 相続財産の保存に必要な処分として、家庭裁判所が相続財産管理人を選任する場合
    (相続人が相続を承認あるいは放棄するまでの間に、相続財産を管理する者が必要な場合や相続放棄の結果として相続人になったものがいて、その者が管理を始めることができるまでの間に相続財産を管理する者が必要な場合などを念頭に置いています。)
  2. 相続人が複数いる相続において限定承認がなされた場合
  3. 遺産分割審判が申立てられた際の保全処分としてなされる場合

民法

第九百十八条
2  家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、いつでも、相続財産の保存に必要な処分を命ずることができる。
第九百三十六条
相続人が数人ある場合には、家庭裁判所は、相続人の中から、相続財産の管理人を選任しなければならない。

家事事件手続法(平成二十三年五月二十五日法律第五十二号)

第二百条  家庭裁判所(・・・)は、遺産の分割の審判又は調停の申立てがあった場合において、財産の管理のため必要があるときは(・・・)遺産の分割の申立てについての審判が効力を生ずるまでの間、財産の管理者を選任し(・・・)財産の管理に関する事項を指示することができる。

 

2 「相続人のあることが明らかでないとき」の相続財産の行方

誰かが亡くなったとき、その財産は(プラスの財産もマイナスの財産もまとめて)相続人に引き継がれます。

相続人が明らかでないときには、相続財産は「相続財産法人」として一つの法人とされたうえで、相続財産管理人が選任されます。選任された管理人は、@相続人の捜索、A相続財産の清算をします。

それでもなお財産が余る場合、その財産は国のものとなります。

民法

第八百九十六条  相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。(・・・)。
第九百五十八条  (・・・)相続人のあることが明らかでないときは、家庭裁判所は(・・・)請求によって、相続人があるならば一定の期間内にその権利を主張すべき旨を公告しなければならない。(・・・)。
第九百五十八条の二  前条の期間内に相続人としての権利を主張する者がないときは、相続人並びに相続財産の管理人に知れなかった相続債権者及び受遺者は、その権利を行使することができない。
第九百五十九条  (・・・)処分されなかった相続財産は、国庫に帰属する。この場合においては、第九百五十六条第二項の規定を準用する。

 

3 「相続人のあることが明らかでない」とは

「相続人のあることが明らかでない」とは、戸籍上で相続人となるものがいないケースや戸籍上で最終的に相続人となるものが相続放棄をしたケースが典型例です。

戸籍上で相続人となる人が行方不明であったり、生死不明である場合は「相続人のあることが明らかでない」ケースにはあたりません(この場合には、行方不明または生死不明の相続人について不在者財産管理人を選任したり失踪宣告を求めたりします。)。

 

4 相続財産管理人の職務

相続財産管理人には、不在者の財産の管理人の規定が準用されますが、具体的には次の事項が権限・義務として定められています。具体的な条文の参照は一部にとどめます。

  1. 現状を維持するための行為(不動産の壊れた箇所の修理など。)
  2. 性質を変えない範囲での利用又は改良。
  3. 債権者や受遺者への弁済や弁済のための競売
  4. その他必要な処分として家庭裁判所の許可を得て行う行為(不動産の任意売却など)

一方、義務としては次のものがあります。後に現れるかもしれない相続人との関係で「委任」に関する規定が準用される点に留意する必要があります。

  1. 善管注意義務
  2. 財産目録の作成
  3. 管理計算義務
  4. 家庭裁判所の保存命令に服する義務

民法

第九百五十三条  第二十七条から第二十九条までの規定は、前条第一項の相続財産の管理人(・・・)について準用する。

第二十七条  前二条の規定により家庭裁判所が選任した管理人は、その管理すべき財産の目録を作成しなければならない。この場合において、その費用は、不在者の財産の中から支弁する。
3  (・・・)家庭裁判所は、管理人に対し、不在者の財産の保存に必要と認める処分を命ずることができる。
第二十八条  管理人は、第百三条に規定する権限を超える行為を必要とするときは、家庭裁判所の許可を得て、その行為をすることができる。(・・・)
第百三条  権限の定めのない代理人は、次に掲げる行為のみをする権限を有する。
一  保存行為
二  代理の目的である物又は権利の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為
第六百四十四条  受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。

家事事件手続法

第百四十六条  家庭裁判所は、いつでも、民法第二十五条第一項 の規定により選任し、又は同法第二十六条 の規定により改任した管理人を改任することができる。
6  民法第六百四十四条 、第六百四十六条、第六百四十七条及び第六百五十条の規定は、家庭裁判所が選任した管理人について準用する。

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