本文へスキップ

〜自らの専門知識を活用し、皆様のより良い生活の助けとなる〜

TEL. 055-921-5000

【平日 09:00〜17:00、土日祝日は休み】

本事務所 〒410-0851 静岡県沼津市宮町441−22≪詳しい地図≫

若葉町事務所 〒410-0059 静岡県沼津市若葉町17−28≪詳しい地図≫

遺留分の放棄

1. 遺留分とは

遺留分とは、一定割合の相続財産の承継を法定相続人に認める制度です。

ある人(仮にAさんとします。)の財産の処分は、Aさんの自由にできるのが原則です。そのことは相続においても同様であり、Aさんは自身の財産が死後誰に承継されるかを遺言によって決定することができます(遺言がない場合には、民法で用意された相続制度に従って承継されます。)。

しかしながら、残された遺族の生活保障あるいはAさんの財産の形成に貢献したであろう遺族への清算という観点から、法律上、一定の割合は必ず法定相続人に承継されるように、Aさんの財産処分権に制限が設けられているのです。

ただし、遺留分制度は、遺留分に反したAさんの財産処分を無効にするのではなく、遺留分権利者から財産承継者に対して一定割合を遺留分権利者に承継させるよう請求する権利(遺留分減殺請求権)を与えています。逆に言えば、仮にAさんが遺留分に反した財産処分をしたとしても、遺留分権利者が自らの請求権を行使しなければAさんの思う通りに財産の承継はなされるのです。

 

2. 遺留分の放棄

以上のとおり、遺留分は、Aさんの財産処分の事由を制約する制度であるといえます。

その点を説明すると、多くの方が、事前に遺留分権利者からその権利をとりあげることはできないのか、という質問をされます。

遺留分の放棄は、次の方法により可能となります。

  1. 相続開始前
    遺留分権利者から、家庭裁判所に遺留分放棄の許可について申立てをし、家庭裁判所の許可をもらったうえで放棄をする方法によります。
    これは、仮に家庭裁判所の許可を不要とした場合には、被相続人から遺留分放棄を強要される恐れがあると考えられたためです。
    なお、遺留分の放棄は、相続の放棄とは全く別です。遺留分を放棄しても、相続人となることができます。仮に相続開始前に「相続放棄の意思表示」をしたとしても、その意思表示は無効です。
    また、このことは相続債務の承継との関係でも重要で、遺留分を放棄していても相続人となりますので、相続人として債務承継をすることになります。債務承継を拒否する場合には、別途、相続開始後に相続放棄の手続きを取る必要があります。
  2. 相続開始後
    遺留分権利者が、遺留分減殺請求権を行使するかどうかは、遺留分権利者の自由意思にかかっています。したがって、家庭裁判所の許可なく遺留分を放棄することが可能です。
    遺留分の放棄と、相続の放棄が異なることはすでに説明した通りです。
 

3. 遺留分放棄の許可審判

家庭裁判所による許可は、具体的には「遺留分放棄の許可審判」を申立て、審判を受けることにより得ることができます。

その際には、「遺留分を放棄しても、相応の収入があり生活には困らない」などといった事情を説明していくこととなります。


バナースペース

ご相談から解決までの流れ